nazuna ニッキ 2019年 11月 霜月

 

 

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03.霜月 (SUN) くもりのち雨

子供の頃から着物に触れ、馴れ親しんでいたけれど、

大人になって、ふらりと入った骨董店で藍染め木綿の古布に出会って、

華やかで艶やかな絹ものとは全く違う、素朴な木綿や麻や古代布の世界を知って、

薺nazunaの屋号でものづくりを始めて15年。。。

 

時々、こんな珍しい布を私が切ってしまっていいんだろうか、と思うときがある。

やはり、どうしても切れない布がある。

でも、これでどうしても作りたいものがあるから!という熱意と情熱が勝つ時に、

思いきってハサミをいれさせてもらう。(笑)

逆に、そういう思いに駆られないときは、無理にハサミを入れない方がいいと思っている。

 

時々、思うように気に入った布が手に入らないことの方が多いので、

古布はやめて、新しい布をメインにものづくりをしようかと思うことも。。。

でも、そういうときに、

古い生成り木綿に糸でカンタ刺繍した小物入れを大いに喜んで頂いたり、

東北の希少な大麻布の小物入れや袋ものを心から喜んでいただけたりすると、

ああ、やっぱり良い布を少しずつでも見つけて、お届けしたいなと思うわけで。。。

 

自分が布を手に取って気に入るものはどうしても古布の方が多かったりするけれど、

最近、出会った国産のオーガニックコットンの布は、

糸にする行程も、生地を織る行程も、薬剤を一切使わずに、

糸切れしないようにゆっくりと織って制作されているもので。

高齢の職人さん御夫婦が自分たちの出来る範囲で、と地道に作られているもの。

そんな昔から今も変わらずに手仕事が繋いできている布や、

今の暮らしに合うように作られた現代の布も、

素晴らしいものが沢山あることに今更ながらに気付きもして。。。

薺nazunaを始めた当初は古布だけに限定していたこともあったけれど、

続けて行く中で、布のことなど沢山学ばせて頂いているうちに、

今も延々と紡がれて行く糸、織られている布の奥深さに、

何も知らずにいたんだなと感慨深いです。。。

そんな無知なワタシだけれど、変わらずにいたいのは、

自分の心がこれは良いものだなと思う布に出会って、丁寧に仕立てていくこと。。。

 

令和元年がもう少しで暮れようとしているけれど、

来年の15年目も薺nazunaを続けていけるように、

少しずつ、少しずつ、前進していきたいなと思います。。。


02.霜月 (SAT) 晴れ

昨日、怪我のあと、1ヶ月ぶりに電車に乗って街を歩いたせいか、

もう足首や膝や股関節や身体中がギシギシと痛くなって、

今日は起きあがれなくなってしまった。

出掛けた時は気が張っていたせいか、こんなにダメージが来てるとは。。。

早くリハビリしないと、本当に歩けなくなっちゃうよ、と内心焦り始めた。

けれども、今後も付き合っていかなくちゃいけないものだから、

ゆっくりゆっくり、やっていこう。。。


01.霜月 (FRI) 晴れ

正倉院展、通常はこの時期に本拠地の奈良で開催なので、なかなか見る事が出来なくて。

今年は天皇陛下の御即位記念で東京でも開催されると知って、ずっと楽しみにしていた。

上野の東京国立博物館へGO!

待ち時間が長いらしいので結構不安になるけど、

前期の展示がもうすぐ終わってしまうので、リハビリを兼ねて思いきって行ってみた。

案の定、長い行列が出来ていた。

待ち時間は70分というのが、今日のはまだ短いくらいなんだそうで。。。

100分待ちの時もあるらしい。

ひゃーー。。。。

館内の撮影は殆ど禁止。。。

復元された琵琶など数点のみ。

これが前期の一番人気の『螺鈿紫檀五絃琵琶」(写真のは復元作品です)

裏側の螺鈿が本当に細かくて美しい。

糸巻きのところや、側面も素晴らしい細工の数々。

会場にはかつてこの琵琶を弾いた際の音が静かに流れて。。。

岡野怜子の「陰陽師」の源博雅が羅生門で弾いたシーンを思い出すなあ。。。

 

天皇家に伝わる宝物の繊細な雅びな美しさは、

絶対的な美の中にどこか愛らしさが含まれていて、

それが何とも言えない気品や高貴さに溢れている。。。

正倉院レプリカだけど、ただならぬ気配さえ感じる佇まい。

こういう引き算の美、何でもない木造の倉に美しさや静謐さを感じるのは、

日本人の内に流れる共通の美学なのかも。。。

 

常設展も見学。

丁度、日本全国にある仏像や神像の修復の展示が行なわれていた。

何故か、制作された後の修復の際に、ド派手な彩色が施されているものが少なく無い。

インドっぽいといえばインドっぽいけど。。。

色を落として貰って良かったね、というのは殆ど。

優美な御姿に戻って良かった。。。

 

ベンチに何度も腰掛けては休むのを繰り返して、ゆっくりゆっくり見学していたら、

博物館を出たときには、もうすっかり夜になっていた。

丁度、灯りのイベントが上野公園で行なわれているので、その一環で博物館もライトアップ。

紅葉に見せた真っ赤なライトがちょっと赤すぎるね。(苦笑)

さあ、もう帰ろう。。。


 

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