nazuna ~素材について~

 

 

 薺 nazunaの製品は主に古布を使っています。

 昔、寝具に使われたと言う藍染めの布を初めて手にした時、

 その柔らかな手触りや藍の美しい色落ち具合に、

 私はすっかり魅せられてしまいました。

 艶やかな染めや刺繍の絹の着物地も素敵ですが、 素朴でいながら粋で、

 凛とした美しさを持つ布の魅力を存分に生かせる物作りが出来ればと思っています。

  縞、格子、算崩し、更紗、藍染め、型染め、印判、酒袋、上布、ちりめん、リネン、

 インドネシアのモール裂、唐木綿、しな布、蚊帳布・・・古布だけでなく、新しいものも、

 手触りの良いもの、上質なものを選んで使っています。

 リネンやヘンプ、帆布、木綿、麻、苧麻などなど。新しい布は、何度も洗って水をくぐらせ、

  柔らかでくったりした風合いを出したりもています。

 艶やかな染めや刺繍の絹の着物地も素敵ですが、 素朴でいながら粋で、

 凛とした美しさを持つ布の魅力を存分に生かせる 物作りが出来ればと思っています。

 小物入れや長財布など袋ものの仕立てには接着芯や接着剤は使用していません。

 ボンドや糊で固い芯を使わずに、布の手触りの良さを生かせるように布と布を合わせ、

 手縫いで組み上げて仕立てたものです。

 硬い合成繊維の接着芯は古布を傷めることになるので、芯には上布や木綿布を使っています。

布によっては刺し子したり、裏に薄手の藍木綿を重ねて補強したり厚みを調節しています。

中の固めの芯は、芯材を厚手の木綿地などを重ね挟んで刺し子した手作りのものです。

人工繊維の芯を木綿で挟むことで古布への当たりを和らげ、布同士をしっくりと馴染むようにしています。

本体はしっかりと張りと硬さはありますが、布の柔らかな手触りを残した仕立てのものです。

薺nazunaの製品はすべて手縫いで仕立ててあります。 一つ一つ木綿糸や絹糸で縫い上げています。

木綿糸や絹糸は布にとけこむように馴染んで、化繊の糸のように浮き上がることなく、布と布をしっかりと縫い合わせてくれます。

縫い目が出ないように細かな針目で縫う手縫いは、 布と布の合わせ目がふんわりとふっくら仕上ります。

手織りのものや、上質の素材には手縫いで、と思っています。

手にしたときに心が和むような、仕上りになるように時間を掛けて仕立てます。

留め具や爪の主な素材は桜や黒檀です。一つ一つ木材から掘り出して作ります。

多少歪んだり、いびつだったり、大きさも形もまちまちだったりします。

大きな節のあるものは、あらかじめ穴を開けて木釘を打ち込んだりもしています。

もう一つ、古竹も留め具に使っています。明治以前の古い物です。留め具は全て未塗装です。

仕上げには蜜蝋ベースの自然素材だけで作られた木製品専用のワックス(ドイツtapir社)を塗布してあります。
  

ビーズは山岳民族の手作りのアンティーク・ビーズや、アフリカやヨーロッパの交易で使われたトレード・ビーズなど。

珊瑚、ターコイズ、ラピスラズリなども使用しています。ガラスのとんぼ玉も使用しています。

作家の手による丹念な手仕事のとんぼ玉は、ジュエリーに使われているクォリティのものを緒締玉として贅沢に使用しています。

紐は絹の組み紐や、イタリアン・レザー、ワックスコードなど。

持ち手には山葡萄の蔓を編んだものや、サドルレザー、ブライドル・レザー。どれも使い心地の良いものを選んでいます。

 

 

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