nazuna ニッキ 2022年 1月 睦月

 

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30.睦月(SUN) くもり

今日は針休み。

夜はストールを編んで、ミルクティを飲みながら録画しておいた映画を夫婦で観る。

ぼのぼのした夜。


26.睦月(THU) 晴れ

ゆうべ未明に脇腹が痛くて目が覚めた。

筋肉痛なのか、胃腸炎なのか定かでないような痛み。

前も旅行前に酷い腹痛になって、病院で精密検査してもらったけど、なんとも無かった。

気のせいじゃないけど、原因は分からず。

こんな日はゆるりと過ごすのがいいに決ってる。

 

夜ごはんは野菜たっぷりの点心を作った。

野菜に片栗粉をふわふわとまぶすと、蒸しても水分が殆ど出ないのでびしゃびしゃにならない。

入れすぎると固くなってジューシーじゃなくなるから、分量に注意。。。


25.睦月(TUE) 下弦の月 くもり

窓を開けたら、目の前に下弦の月が昇っていた。

本当に下弦を描く月。。。

上弦の月と違って、下弦の月は真っ暗の朔になっていく過程なので、ほんとにちょっと不気味感ある。

妖怪百鬼夜行があるとしたら、下弦の月の夜って感じ。

ただおどろおどろしく怖いというのじゃなくて、

風情のある雰囲気なのが良い感じ。

そういうのを感じ取れたときって、私も日本人だなあと思う。

物事の事象を感慨深く感じ取れるのは、”日本語”を母国語として生まれ育たないと得られない右脳的感覚なんだそう。

外国語は左脳で判断。でも日本語を母国語として育った人は、普通は理論的に左脳で判断、処理する事柄を右脳も使うので、

色んな物事、虫や鳥の声、月や星、風や雨なども右脳で感じ取れる情緒が豊かなんだそうで。

日本語の美しさ、豊かさに感謝。


20.睦月(THU) 大寒 くもり

タルコフスキーの幻の8作目という「ホフマニアーナ」を読む。

目に見えるものだけが世界の全てではない、というタルコフスキーと、

作家ホフマンの共通点はそこに。

ロシアから亡命して、急逝してしまった映像詩人タルコフスキー。

どんなものを描こうとしていたのか、遺稿となった「ホフマニアーナ」を読み解いてみたい。

 

目に見えないもの、鏡に映らない世界、

その幻惑的な世界と現実との狭間、水と炎、蝋燭と燃え盛る炎、

背骨を病んだ老人と、負け戦の先にある燃える橋を馬で渡っていくかつての英雄、

無垢な美少女と疑い深い老女、

陰と陽を二次元のスクリーンに描き出すタルコフスキー。

亡くなる直前まで映画化することに尽力していた彼の遺作ともいうべき本を、

何度も何度も読み込んで、自分の脳裏にそれらの場面を再現できたら、と思う。。。

 

クエイ兄弟が映像化してくれないかなあ、、、と思ってみたり。。。

きっと彼らはタルコフスキーを敬愛しているんじゃないかと思うのだけど。

ずいぶん昔に観たっきりだったタルコフスキーの映画をまた観てみたい。

当時は何度も寝てしまって、ちゃんと最後まで観たことがなかったかも。。。(てへ)


19.睦月(WED) くもり

去年、ビッグショルダーバッグを作っていたけれど、途中で針を持てなくなって断念。

固い生地に針を通すのに、以前はスイスイ縫っていたのが腱鞘炎のせいもあって、

製作途中で止まっている。

また再開させたいと思う。

自家用で使っているトートバッグもショルダーバッグもずいぶん前に薺nazunaの試作で作ったもの。

もう十数年ずっと使っているトートバッグ。お出かけや買い物に毎日のように愛用。

ほころびが出たら縫って補修して、汚れたら洗って、

表のポケットには水筒だって入るし、カメラもケイタイも、手帳も財布も本も何でも入る。

どこへでも持っていく。

おかげで、他のバッグの出番が殆どない。

バッグという名のお気に入りの暮らしの道具、街歩きの相棒を手にすることが出来るのは幸せだなと思う。

自分が思い描いたものを手作り出来るのは幸せだと、本当に思う。

そんなバッグをまたこれからも作っていきたいと思う。

久しぶりに長時間低温発酵パンを焼いた。

やっぱり美味しい自家製パン。

粉と水と塩だけのパン(イーストも)。

こういうハード系のパンは日本人には不人気だとかで。

ハード系パン専門のお店も、そういった好みに合わせて、

だんだん甘くて柔らかいパンや調理パンや菓子パンが店先に並んで行く。。。

ハード系パンの旨味や美味しさ、もっと浸透すればいいなあ。

でも、そういう白米のごはんのような日々に欠かせないパンは自分で作るからいいのだ。

この街に住み始めたとき、今ほどパン屋さんは多くなくて、

朝一番で近所のフランス系パン屋さんにバゲットを買いに行ったら、前日に焼いたものしか売ってなかった。

焼きたては午後遅くにしかないって言われて。。。

そんなら自分で焼くからいいのだ、と思うようになった。

無いなら自分で作る、これが一番なのだ。

 

ちくちく縫いの一段落がついたら、夕ご飯の準備。

揚げ出し豆腐が食べたくなった。

たっぷりの出汁あんかけを作ったので、

ふわふわの厚揚げ豆腐に片栗粉をつけてカリッと油で揚げて、

茄子とパプリカも素揚げして、あんをかける。

食べる直前に大根おろしを乗せて頂く。

うーん、つゆが旨いー。


15.睦月(SAT) 晴れ

フランスの映画監督ジャン・ジャック・ベネックス氏の死去のニュースに衝撃を受ける。

「ディーバ」や「ベティブルー」の映画監督。

どちらも大好きな映画。

両方ともサントラCDも買い、毎日のように聴いていた。

「ディーバ」のテーマでもある、あのアリア『La wally』を何度聴いたかしれやしれない。

「ベティブルー」の破滅的な激情の女性と主人公との花火のように燃え尽きた恋愛ドラマに涙したっけ。。。

どちらの映画もキャストは脇役含めて魅力的で、後にフランス映画界を牽引していく俳優陣に成長。。。

音楽もロケーションも衣装も全部大好きだった。

あの頃のフランスの映画や音楽は素晴らしかった。

ベネックス、カラックス、ジャン・ジャック・アノー。。。

ゲンズブール、ミレーヌファルメール、

パトリシア・カース、ジャン・ルイ・ムラー。。。

完全にフランスかぶれだった私の青春時代を思い出す。(笑)

 

初めてパリに旅行にいった、あの冬の寒かったこと。。。

朝は裏路地に早朝だけ大きなテーブルに焼きたてパンを載せて売っているパン屋さんのフランスパンを買いにいく。

台所でカフェオレを作って、出かける前にパンを浸して食べる。

毎日マルシェやスーパーで食材を買って、料理して食べる。

トートバッグにフランスパンを二本入れてサンジェルマンを闊歩したこと。

(そんなフランス人なんて何処にもいやしない。笑。

当時大好きだったズリーベットのジャケットが欲しくてお店にいったら、

デザイナーのラミヌ本人に直接フィッティングして貰えるという夢のような体験をしたこととか、

ベルサイユ宮殿には観光客なんて殆ど居なくて、鏡の間を独り占めしたこと。。。

フランスかぶれを絵に描いたようなベタさを堪能。それが楽しくて。

毎日、お気に入りのカフェにエスプレッソやカフェオレを飲みに行く。

毎日美術館や博物館へ通い、蚤の市を廻り、

皮ジャンを着て、ジタンの両切りタバコをジッポで火をつけて吸ってたっけ、当時のワタシは。。。(苦笑)

街角でダンナさんと二人でタバコを吸っていると、パリっ子たちが「一本、タバコをくれ」と必ず寄って来る。

今とは洋服の好みも生活スタイルも全然変わったなあ、と昔を振り返る。。。

そんな風に時は流れて、

お酒もタバコも2000年が到来したときにすっぱりと足を洗ったのだけど。(笑)

あの当時の映画を観ると、フランスの文化に夢中になってた頃を思い出す。

映画の中でしきりにタバコを吸うパリジェンヌやパリジャン達。

観ていると、ふと、フランス産の黒タバコの香りの記憶が鼻腔をくすぐるときがある。

そして妙にワインが飲みたくなる。。。(黒タバコは赤ワインに合うのですよ。。。)

J・J・ベネックスの映画は今観ても古臭さを感じない。

今観ても、心ときめくものがある。

 

あの頃のパリは、まだ今もどこかにあるのかな?

あの魅力的な”暗闇”はまだあるのかな?

コロナ禍になる直前まで観光客で埋め尽くされてたパリの街に?

駅前の広場で手回しオルガンの上に猫を乗せて、誰も聞きもしない音楽を奏で続ける遠い目をした少年はいるのかな?

太陽のまだ昇らない真冬の早朝の路上で、すぐにカチカチに凍り付きそうなバゲットサンドをかじりながら、

もらいタバコを吸う若者たちはいるのかな?

何もかもが白灯の下に照らされた清潔な東京にはない、パリの暗闇。。。

だけど暖かで、そして魅惑的でもあった。

そんな光と闇を描いた芸術家。

ジャン・ジャック・ベネックスよ、永遠に。。。

ご冥福をお祈りします。。。。


12.睦月(WED) 晴れ

雲一つない青空。

こんな日はきっと富士山が奇麗に見えるはず。

夕方、隣街へお買い物に。

坂の上から見ると、やっぱりくっきりと富士の姿が。

冬のお楽しみは、暖かくなる春まで続くね。


11.睦月(TUE) 雨

今日もちくちく、新しいアイテムを縫う。

おととしと去年、物作りが思うように出来なかったけど、

手をよく休めませたので、まだまだ痛みは出るけど何も出来ないような痛みじゃない。

休みながら、ちょっとずつ続けて行こう。

やっぱりちくちくしていると心が嬉しい気持ちでいっぱいになるし、

出来上がりが楽しみでならない。

今年はこれまでの分も沢山作っていきたい。

 

ダンナさんの仕事が深夜まで続くので、二人で夜食のパン。

食パンにチーズを載せて、マヨネもちょいと掛けてトースト。

仕上げに茹で卵を半分ずつをのっけて、熱々を頬張る。


10.睦月(MON) 上弦の月 成人の日 くもり

てくてくお買い物に。

6℃あるっていうけど、結構寒いね。

お正月用のタコの残りものなのか、タコの刺身が安かった。

お昼ご飯はタコのパスタ。

ガーリックと鷹の爪を、たっぷりのオリーブオイルでじっくりじっくり火を通して、

カリカリにして取り出しておき、

タコをスライスしてそのオイルを回しかけておく。

ほうれん草とキノコをオイルでソテーして、茹で上がったパスタを加えて塩胡椒、乳化させて、

お皿に盛りつけてからタコを並べて、最後にカリカリのガーリックと鷹の爪をのせる。

タコは刺身といえども茹でタコなので、これ以上火を通したら縮んでいなくなっちゃう。

刺身用なのでサッと熱いオイルにくぐらせるだけでいい。

うまし、うまし。

 

夜は久々(?)の餃子まつり。

鉄フライパンは最高の調味料。焼き色も皮のパリパリ具合が垂涎ものです。

我が家にあったテフロン加工系のフライパンは無くなった。

鉄のフライパン、アルミ、ステンレスのフライパンの方が断然美味しいし安心。

焦げ付き防止の加工されたフライパンを1年や2年で買い替えてた罪悪感からも解放されたし。。。

もう一つ、欲しいのは銅のフライパン。

ホットケーキやどら焼きを焼くのに良いものね。。。


07.睦月(FRI) 七草 くもり

昨日、雪が降ったので七草を買いに行けなかった。

大根、おっと、清白(すずしろ)ならあります。(笑)

あとは三つ葉でも入れよう。

お餅も入って、ほんの少し塩を入れて。

ああ、美味しい。あったまる。

七草粥って大好き。

 

昨日の雪の名残は日陰の舗道に。

寒いからなのか、昨日と今日はすずめ達の姿をまだ見てない。

天気の悪い日は巣ごもりかな。

 

今日はおやつに丸パンを焼いた。

我が家では珍しいリッチパン。

バターと牛乳とお砂糖を入れるパンなんて、滅多に作らないけど、

こんなふわふわのパンを作ったわけは。。。

粒あんを頂いたので、あんぱんを作りたくなったから。

でも、中に入ってるあんぱんというよりも、

粒あんサンドぱん、です。

あんぱんよりもあんサンド、美味しいかも!

クリームチーズ、もしくはバター、生クリームなどちょこっとトッピングするのも良いし。

焼きたて自家製あんぱん(サンド)、美味しすぎる。

 

そして今日もちくちく縫う。


06.睦月(THU) 

謹賀新年

どうぞ本年も宜しくお願いいたします。

今日から薺nazuna開店しています。

ただいま、ちくちく新しいアイテムを製作中。

完成しましたら、おしなものへアップします。

 

お昼を過ぎた頃からちらちら降り始めた小雪は、

どんどん大きな雪になって、横殴りのていになり、

すっかり積もってしまった。

雪が積もるなんて殆ど無かったのに。

もうすっかり冬景色。

熱燗で雪見酒にしよう。。。


04.睦月(TUE) 晴れ

三が日も過ぎたので、去年の家内安全を氏神様にお礼に行く。

参拝客ももうまばら。

静かな境内に参道で遊ぶ子供達の声が賑やかに響く。

神社やお寺に子供が駆け回ってるのはいいものだなと思う。

イチョウの樹の幹はニュウがついてて立派。

もう随分長いこと、ここの猫神主さんに会えてないなあ。

前は境内を跳ね回って、

年末年始には社務所の窓口でお札やおみくじを求める参拝客の相手をしていたけど、

おうちの中で暖かくしているのかなあ。


03.睦月(SAT) ●朔 晴れ

昨日、義父に会いに出かけたときのこと。

寒いからとインナーを何枚も重ねて厚着をして、ストールもぐるぐる、

そしてポケットにはカイロまで。(苦笑)

でも長いこと電車に乗るんだから、そこまで厚着しなくて良かったのに。

乗っている内に思いのほか暑くて、ターミナル駅で乗車してくる人の数がどっと増えた途端、

急に乗り物酔いのような気持ちの悪さに襲われた。

あ、これ、昔バス旅行で益子に行ったときと同じ症状だ!

その時も最初は乗り物酔いと思ったけど、完全に熱中症のような脱水症状になってた。

もう少しで降車駅というところで、グッタリしてきて。

めまいと頭痛と吐き気とだるさで歩くのもやっと。

ホームで飲み物を買って飲んで、一息つけたけれど、その後もずっと朦朧としたまま。

翌日になってもまだどんよりしている。

冬場の脱水症状というやつかも。

夏のように水分を摂っていなかったのも良くなかった。

気をつけよう。。。

 

お昼ごはんは、年末に作っておいたスペアリブの煮込みを、

沖縄そば風のうどんにしてみた。

3日ほど煮込んだスペアリブはトロトロ。

軟骨付きの豚肉は手に入らないので、骨付きスペアリブ。

その骨までほろほろになるくらい煮込んだのでコラーゲンたっぷり。

だしもアクをひたすらすくって取ったスペアリブの茹で汁と、昆布とかつおで取っただしを合わせて。

ああ、これなら沖縄そばも手打ちにしたら良かったなあというくらいの近い味に。

今度チャレンジしてみよう。

肉や豆の煮物は時間がかかるので圧力鍋がいいと言うけれど、

圧力鍋で炊くと赤身の肉など繊維がクタクタになりすぎて、あまり美味しくないとのことなので、

やっぱり鍋でコトコト時間を掛けて作るのが美味しいのだな。

時間を掛けられないときもあるけど、

出来るときはゆっくり火を入れて行くのが美味しくなるスパイスのような気もしてくる。

お茶を入れるときのお湯も、ゆっくり時間を掛けて沸騰させた方がいいらしい。

 

今晩のメニューは椎茸のペペロンチーノ、生ハム添え。

椎茸を香ばしく焼くのがポイント。

最初にじっくりガーリックと鷹の爪をオリーブオイルでローストして小皿に取っておいて、

最後に上からちりばめる。

ガーリックがカリカリになってて美味しい。


01.睦月(SAT) 晴れ

喪中なのでひっそりと元旦を迎えます。

でも、故人を忍びつつ、大好きだった数の子やお雑煮もお供えして。

白味噌のお雑煮も本当だったらいけないかな。

でも、儀式ばったこととか、建前だけの冠婚葬祭を嫌ってたので、

好きなように過ごせばいいよと思うだろう。

今年も静かに年が明けた。

良い年となりますように、心から。。。


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