nazuna ニッキ 2017年 10月 神無月

 

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29. 神無月(SUN) 雨(台風接近中)

袋ものに使う布は古布をメインで使用しているけれど、

特に古布に限定しているわけではないので、質の良い布に出会えたら使いたいと常々思っている。

古布を使う場合は、内布も見合うものを時間を掛けて探す。

新しい布では、色や織り、そもそもの作りそのものからして、昔織られた古布とぴったりこなくて。

特にトートやシャルダーバッグなどを仕立てるときは、

重いものを受け止めるために、内布にはしっかりした織りのものを選ぶようにしている。

 

生成の布が好きで、これまでも木綿や麻、苧麻、絹などアンティークの生成りの生地を収集している。

昔の生地は黄変しないけど、昭和の中頃以降の生地は黄変するものが多いような気がしている。。。

糸を績んだり紡いだりするときに薬品を使っているもの、

織る際にノリや薬品を使うものは、生成のままだと経年と共に黄ばんでいくんじゃないだろうか。。。

そんな風に思い始めた。

勿論、生成(=キバタ)のものを精練(漂泊)したり染めればいいのかもしれないけれど、

生成り色そのものが好きな場合は、黄ばんでくるのはどうしても避けたい。

それで、糸は水のみで撚りをかけ、織る際にも薬品を使わない布を探してきた。

 

やっと良い感じの布が手に入った。

お天気が良くなったら、水を通して感触を確かめようと思う。


28. 神無月(SAT) くもりのち雨

昨日の神田散策、「竹むら」を出た後、てくてく神保町へ。

いつもの画材屋さんの「文房堂」をワクワクとひやかして、

すずらん通りをそぞろ歩く。。。

奇しくも古書まつりが丁度開催中。

本って並んでるのを眺めるだけで何か幸せな気持ち。

神田古書街は何時間でも遊んでいられる。

 

帰り道すがら、児童書専門店の「みわ書房」も覗いてみる。

童話、絵本好きな私にとっては、ここで何冊もの探しものを見つけて貰ったっけ。

子供時代に読んだ絵本や童話をもう一度読みたくて、

どこにも無いのでいつかは出会えるんじゃないか、と何度も店に通って探したのも懐かしい。

今ならネット検索が使えるけど、本屋をあてどなく巡るのも無駄なものでもない。

知らなかった本や興味なかったジャンルのものに出会えるチャンスでもあるし。

ネットは目的のものをピンポイントに絞るので、逆に知らないものはネットでは見つけられない。。。

本棚の片隅に、子供の頃に大事に持ってた「鏡の国のアリス」があった。

クラシカルな挿し絵が美しくて大好きだったなあと懐かしい。

 

挿し絵といえば、

あえて挿し絵を描かなかったという童話「偉大なワンドゥードゥル 最後のいっぴき」を思い出した。

作者で女優のジュリー・アンドリュース氏が想像力を発揮して貰いたいから挿し絵は一切入れなかった、という童話。

まさに想像力を発揮させることで冒険が進んで行くお話。

昔、学校で友人が「すごく面白いよ」と貸してくれて、どんなに胸をときめかせて読んだことか。

本は口コミで読みたがっていた何人ものクラスメートの手にわたって、

それぞれが読み終わったあと感想を綴った読書ノートを回しあって、

どんな風に感じたかをワクワクと話し合ったのを覚えてる。

大人になって、「またあの本を読みたい」と思ったとき、どこにも無くて。

やっぱり「みわ書房」で見つけたんだっけ。。。

 

当時はクラスメートに限らず他のクラスもまたいで面識の有る無し関わらず、

本や詩、漫画で色んなコたちと繋がってたというか。

ミヒャエル・エンデや五味太郎、谷川俊太郎、寺山修司、中原中也などなど、

どちらかといえば詩人の作品を好んで皆で回し読みしたり、詩を書いて読みあったり。。。

思い返すと懐かしさでいっぱいになる。。。

当時はスマホもタブレットもPCも無かったけど、

便利なものが無い割に、なんかイイ時代だったなあと思う。。。

 

「・・・ワンドゥードゥル」、何度も読んだけど、また読み返したくなってきた。


27. 神無月(FRI) 晴れ

久しぶりに神田界隈へ。

万世橋そばの高架はレンガ造り。

久しぶりにMAACHを覗いてみたら、お店が沢山あったのがかなり激減。

ちょっと寂しい感じになっている。

場所はいいのに勿体ない。きっと家賃が高いんだなあ。。。

もっと家賃を安くして、若手クリエイターや個人デザイナーのショップが集っていたら素敵なのに、と思った。

内部の造りはドイツっぽいビアホールにぴったんこなんだけど。。。(笑)

 

久しぶりに神田に来たら、やっぱり「まつや」ですよ。

昼時はとっくに終わってるはずなのに、やっぱり結構混んでいる。。。

もうずっと空いてる時など見た事ない。

外国人観光客もよく見かける。

前に相席になったフランスからの観光客の人と話しをしてたら、

「ここは老舗蕎麦屋の中で、一番リーズナブル」なんだとか。(笑)

その通り。名店盛りじゃないしね。

でも。。。昔は天ざる、天もり、野菜天もついてたと思うんだよね。あなご天なんかもあったりして。

近年は海老2本の天麩羅と決まってる感じ。

お店のスタイルも代替わりして様々に変わっていくのだな。。。

うん、やっぱり天もりで決まり!

今日は冷たいツユにして貰った。

ダンナさんは暖かい天麩羅そば。

衣が蕎麦つゆにシミシミなのが好きなんだって。

年末の年越し蕎麦の時は、私も暖かい天ぷら蕎麦にしようっと。。。

 

ぶらぶら、界隈を散策し、

ちょっとお茶でも一服しようと、また元の場所へ戻って、甘味の「竹むら」さんへ。

前に来たとき、アキバ系?のオタクの人々で超満員で、長蛇の列だった。

なんでもアニメの主人公の実家のモデルとなったのが「竹むら」ということで、

アニメの聖地巡礼者の群れが凄かった。。。

そして、皆さん判で押したように「揚げまんじゅう」を注文して。。。

 

静かな店内で味わう桜茶。。。

しょっぱいお茶の後には、やっぱり甘味、です!

あんずみつ豆と、

クリームあんみつ。

やっぱり、ここのあんみつは美味しい!

寒天もくろみつも、ギュウヒも何もかも。

味が洗練されている。

いろんなところであんみつを食べているけれど、寒天が磯くさかったり、

黒蜜がやたらに甘過ぎたり。

やはり神田の「竹むら」の味は別格の味。。。

追伸;あんずがジューシーで二重丸。


26. 神無月(THU) 晴れ

秋の空は楽しみが増える。

富士山が見える坂の上からの眺め。。。

寒くなると空気が澄んでくるので、こんなに遠くからでも見えるんだなあ。。。

この場所を通るときは、必ずカメラを持参。


25. 神無月(WED)

信州・上田の洋菓子店「エトワール」。

刻んだクルミをたっぷり使った「アロンディール」という焼菓子が有名だそうなんだけど、

私は断然、ここの定番商品の「リーフパイ」が大好き。イチオシ。。。

去年の秋に、ここの焼菓子をお土産に買って帰って驚いた。

焼菓子、無類のクッキー好きの私、ここのリーフパイほど美味しいお店はない、と感嘆。

 

もう一度味わいたくてお取り寄せ。

焼菓子が大好物な私、昔からナッツ入りのパイやクッキーに目が無い。

洋生菓子や和生菓子よりもどちらかというと焼菓子が好き。

ケーキ屋さんに行くと、焼菓子も買っておく。

パン屋さんでは必ず定番の角食パンを買う。

そういうものにお店の味の個性というか、底力が現れてる気がするし、

何よりシンプルな材料で作るお菓子やパンが好きだから。

 

でも、去年初めて上田の「エトワール」のリーフパイを食べたら。。。!

バターをたっぷり使ったパイ生地の繊細な層の重なりが、

香りも良くて、一口かじったらハラハラパリパリと。。。

これまで食べた幾つものリーフパイの中で文句無しに「エトワール」のひとり勝ち!

一口食べたら幸せな気持ちになること間違いなし。。。

細やかに手の行き届く範囲で作られてるから美味しいのかも。

このまま、味を落とさないで、ずっとやってって欲しい、と切に願います。。。

 

クルミペーストと蜂蜜を練り込んだクルミパイもあったので頼んでみた。

これは甘さがごくごく控えめの滋味深い味。。。

もうちょっと甘くしてもいいんじゃないかな、と思う方には、

メープルシロップをちょっと掛けて食べると本当に美味しい!(おすすめ)

和風のみたらし風タレを掛けたら、ウナギパイ風にもなりそうな感じ。(やってないけど)

 

ここの持ち帰り用の紙袋、クルミを持ったリスの絵がバーーンと全面に描かれてて可愛い。

クッキーの箱や缶もこの絵柄のものがあったら買っちゃうのになあ。。。


23. 神無月(MON) 晴れ

やっと晴れた!

今日はお洗濯日和!

朝ご飯はリゾットと温野菜。

つけ合わせのソテーしたポテトとマッシュルームが妙に可愛い。


22. 神無月(SUN)

嵐の日は、ゆっくり家で過ごすに限る。

今日はビーズ仕事。

けし粒よりも小さいターコイズビーズ。

機械ではなくて、一つ一つ手で削って穿孔された発掘品のビーズ。

裸眼では穴が確認できないくらいに極小のもの。。。

こぼさないように少しずつ油皿に小分けしてから糸に通していく。

天然のターコイズ石を削って作られたものなので、色も形もバラバラ。

それがいい感じ。

天然石でも粉末にした石を練って固めて作られたビーズは、

よく言えば色と形が均一。でも粒が揃いすぎて逆に味気ない。

古代の人が削った石や昔の手仕事で作られたビーズは形もいびつで不揃い。

でも、最初から不揃いやいびつでいいんだ、として作ってはいない。

形を揃えようとまっすぐにしようとしながら、どうしても曲がってしまう形になっていく。

やはり人間の手で作られているから。

そういうのがすごく好きなんだな、と思う。


20. 神無月(FRI) くもりのち雨

台風や嵐の前になると、スミレが種をせっせと膨らませる。

いつもは茎を傾げさせてのんびりしているのに、

風が強い雨の日には、急に大急ぎでどんどん膨らんで、どんどん伸びて来る。

台風直撃の夜に、きっと飛ばすつもりなんだと思う。

開くのを待って採集したいけど、開くのは大抵真夜中。


18. 神無月(WED) くもりのち雨

ゆうべの餃子の具が余ってしまったけど、皮はもう無い。

なので、餃子の皮を手作りすることに。

強力粉200gと水100〜120cc、塩少々と大匙1のゴマ油(ラードがあればGOOD)で練って作る。

今日は珍しく水餃子にするので、水で粉を練る。

焼き餃子の時はでんぷんをアルファ化させるために熱湯で練るといいらしい。

もともと本場の餃子は蒸すか茹でるもの。焼くのは蒸したり茹でた餃子の残り物を焼いて温めて食べたという、

大戦直後に満州からの引き揚げの人達が日本に伝えて広まった「焼餃子」。

なので、本場の中国に「焼餃子」はないらしい。(今はあるのかも。。。)

 

粉を練って、艶が出てまとまってきたら濡れぶきんに包んで冷蔵庫で30分ほど寝かせる。

あとは棒状にして、1cmくらいの厚さに切って小さめの麺棒などで丸くのしていく。

久しぶりに皮を手作りしたので、ちょっと時間が掛った。。。

沸騰したたっぷりのお湯で茹でる。

浮き上がってきたらOKというけれど、一度に沢山入れたせいか全然浮き上がってこない。。。

充分茹でたので1個食べてみたら、美味美味〜。

水餃子こそ、タレの美味しいのを作らなくちゃ、と思いました。

醤油に薬味や胡麻クリームと辛いタレを入れてもいいのかも。

水餃子や蒸餃子の皮はやっぱり手作りに限る。焼き餃子も。。。

手作りするのは大変だけど、食感や味が全然別ものに。

この皮のレシピはイタリアンのラビオリにもいいかも!!

また作ろうー。


17. 神無月(TUE) 雨のちくもり

やっと涼しくなったので、焼き餃子の晩ごはん。

今日は中身を寝かせる間もなく、皮に包んで焼いてしまったので、

ちょっと味が浅い感じになったけど、それでもまずまずの合格点。

タレはシンプルに、醤油とラ−油。

ほぼ味がついてるので、ちょっとつけるだけでいいんだけど、今度はタレも工夫してみようと思う。

餃子屋さんでタレが美味しいお店はなかなかない気がする。

高校生の頃、同期だったコの実家が中華料理屋さんで、そこの餃子のタレが非常に美味だったのを思い出す。

大人になってから、様々なお店で餃子を食べたけど、そこの味に適うところはまず無かった。

残念なことにお店は閉じられたようなので、あの美味しさを味わうことはもう出来ない。。。

そういえば、青山キラー通りに昔あった「福蘭(ふくらん)」というお店の

揚げ餃子(だっけ?揚げシューマイ?)のタレも美味しかった。

ニンニクやネギなどの薬味がたっぷり入ってて、絶妙な味。

また食べたいー。


17. 神無月(TUE) 雨のちくもり

信州のお土産で頂いた「くるみそば」。

本当に、くるみを練り込んだ蕎麦、だと思っていたけど、

開けてみたら、くるみと小豆餡をそば粉でくるんだ焼き菓子だった。

素朴で滋味深い味わい。くるみ好きにはたまらない味。

ごちそうさまでした。

 


16. 神無月(MON)

雨、そして雨、ずっと雨。

こんなに10月って雨の季節なんだっけ?

梅雨が秋に移って来たような。

やっと涼しくなってきたので、すみれ達も種を実らせるようになってきた。

夏は湿気と暑さで、山の植木屋さんで手に入れたすみれ達は全部葉っぱが枯れてしまった。

生き残ってるのは、どんどん鉢から鉢へと勢力を拡大している丈夫なすみれ達。

膨らんできた種のサヤが開いたら、弾け飛んでしまう前に採集しなくっちゃ。

すみれの種は夏の間など、嵐が近付いてきたら急いで種を膨らませて、

嵐の夜にサヤを開いて、風に乗せて飛んでいかせようとする。

もうすぐ季節外れの台風が来ようとしているので、きっと種が開くと思う。

風の吹く日は気をつけなくちゃ。


14. 神無月(SAT)

パソコン前に座れなくて、ずいぶんとニッキの記述が滞ってしまった。。。

ギックリ腰の痛みと動けない有り様は最悪の症状だけど、

坐骨神経痛というのも臀部から足先までの痛みとしびれが容赦ないというか。。。

腰を曲げたり反ったりするのは全然平気なのに、

長時間立ったまま、座ったまま、寝たまんまというのが出来ない。

何も出来ないのに、じっと安静にもしていられないというジレンマ。(笑)


12. 神無月(THU) くもり

おととい出掛けたときに、ちょっと腿裏がつっぱった、と思っていたら、

やっぱり坐骨神経痛になってるみたい。。。

腰痛と坐骨神経痛はずいぶん昔からの持病だけど、

だいぶ治っていて症状が殆ど出てなかったのになあ。。。

普段、座っている時間が長いと腰には非常に悪いらしい。

正座やあぐら座りは腰に負担を掛けないというけれど、

長時間、正座をしていると膝に来るというのも聞いたことがある。

上野の老舗のつげ櫛屋さんで櫛を選んでいたとき、

色々お話を伺っていたら、ずっと正座をして作業をしているので

膝の軟骨がすり減って殆ど無くなっている、と。

痛みは如何ばかりだろうと心痛な思いになった。

落語家さんなども稽古中や仕事中はずっと正座しているので、膝の悪い人が多いと聞く。

 

私自身、子供の頃から正座が苦手だ。

正座が苦手な者からの視点だと、

足を極端に折り畳んで、その上に自分の全体重を載せて長時間動かないでいる姿勢というのは、

ものすごい事だなと思う。。。

膝やくるぶしがどうにかならない方がおかしい、と私には思うんだけど。

習慣がつけば、長く座っていてもしびれることも無くなってくるというけど、

そんな気配はさらさらないし。。。

着物は好きなのに正座するシチュエーションが辛い。

和の道はなんと遥かに遠いのか。

 

話しが逸れてしまったけど、

腰痛の話しだったっけ。(笑)


10. 神無月(TUE) 晴れ

いつもの場所から。

西の空に、鮮やかな太陽。

もうそろそろ、地平線に富士山が眺められる季節になってきた。

もう少し寒くなって、空や大気が冴え冴えとしてきたら。

時々通るこの道が楽しみの一つになってくる。


09. 神無月(MON) 晴れ

ここはどこかな。

海の向こうに、房総半島と三浦半島が見えるという壮観な眺め。

ずっとお天気が悪かったけれど、今日はすっきりと晴れて、暑いくらいの陽気に。

夕暮れから日没になり、

横浜の夜景が美しかったこと。

 

本日はお日柄も良く。。。

めでたや、今日は甥っこの結婚式。

幸せいっぱいの二人の姿にみんなが心から祝福。

心のこもった素敵な披露宴に招待して頂いて、幸せをお裾分けして貰ったね。。。

末永くお幸せに。


06. 神無月(FRI) くもりのち雨

朝ごはんはスモークサーモンのサンドイッチ。

ベーグルのときはクリームチーズがあれば相性抜群。

今日はキャベツの千切りとゆで卵のタルタルソースを合わせてみた。


04. 神無月(WED) くもり

今夜は中秋。

名月を期待しているけれど、空には雲が多い。

 

今日はお月見団子を作った。

これは神棚と御先祖様やにゃんこ先生へのお供え。

 

上新粉と水を練って作る団子。

材料がシンプルなだけに難しすぎる。。。

練って蒸して、また練って、そして大失敗。

ごめんなさい、神様、御先祖さま、にゃんこ先生。

 

白玉粉にしておけば、こんな苦労をせずに済んだものを。。。

和菓子って奥が深い。老舗の和菓子屋の凄さが身にしみて分かった。

誰でも簡単に出来そうで、絶対美味しく出来ない、門外不出の技、秘伝。。。

和菓子はプロの味を堪能するのに限る。

 

大騒動の台所を片付けていると、空の雲の隙間から中秋の名月が。

雲間から眺める満月も良いものですね。


03. 神無月(TUE) 晴れ

我が家のベランダの小さなスズメ温泉(夏期はプール)は大盛況なり。

冬場や春の乾燥した季節に、ふと、近くに噴水や池がないので小鳥たちの水場がないなあと思って、

植木鉢の皿に水を張って置いているものなんだけど。

冬には大陸からの渡りらしき小鳥たちがやってきて水を飲んだり、水浴びしたりしては毎日飛び立っていく。

暖かくなると、渡りのコたちの姿は消えてスズメ達全盛になる。

ヒナから巣立ったくらいの小さな若いスズメから、丸々とした大きなスズメたちまで様々にやってくる。

 

このところ、朝、スズメ温泉にやってくるグループは、

大急ぎでやってきて大急ぎで帰っていく大勢の団体さん、

つがいらしい二羽のスズメたちは静かにしっとりと楽しんで帰っていき、

いつもお一人さまの若い鳥は、ひとときのリラックスタイムをことのほか静かに楽しんでいて、

3〜4羽のグループは大騒ぎしながら水をはねあげて遊んだり、

温泉に入る順番に甲高い鳴き声で文句を言い合いながら競ってたり。。。

どのコたちも本当に可愛いらしくてたまらない。

窓辺にいるときは寄って来ないようで、まだ起床前の早朝など大騒ぎのさえずり声で目が覚めたりする。

運良く見る機会があったときなどに、部屋の奥からこっそり観察していると、

それぞれに個性があって本当に面白い。

 

どうやってこんな小さな水の在り処が分かったのかな、と不思議なくらい。。。

動物たちは水の匂いが分かるのかな。

アフリカのサバンナの象たちは40キロ以上先の水の匂いを嗅ぎ付けると聞いたし。。。

 

夏には、スズメだけでなく、見た事もない立派なカナブンや大きなバッタ、綺麗な色のバッタなど、

虫たちも水を飲みに来ているみたいで、まるで小さな里山のようだなとワクワクするものがあった。

我が家には、普通のベランダに並んでいるような綺麗に整った鑑賞用の花や鉢は殆どなく、

どれも野良というか雑草というか、普通は見向きもしないような野花ばかり。

種から育てたアボカドの木、数種類のサボテン達(これも種から育てた)や数種のスミレ、

シャムロック、カラスエンドウやアイビー、ワイヤープランツ、多肉植物など、

花というより緑がワンサカしている。

普通は雑草として抜かれてしまうものが、ここではちゃんと私の目を和ませてくれるものばかりなので、

生き生きと、且つ勢力争いが日夜繰り広げられて、そこへスズメらがやってきて、

鳥フンに種があったのか、羽に付いてきてたのか、

今まで無かった植物の芽が出たり、小さな小さな野生がベランダの鉢の中という狭い場所に展開されてて、

水をやったり、水盤の水を新しいものに取り替えてやるたびに新たな発見があって面白い。


02. 神無月(MON) くもりのち雨

新しいアイテムが完成しました。

このあと商品撮影に入ります。

更新の準備が整い次第に、おしなものへアップします。


01. 神無月(SUN) くもり

新しいアイテムが、ほぼ完成。。。

昔に比べると、マニアックな布を使うことが多くなったけど、

今まで見た事もなかった珍しい布に出会ったときの感動をお届けしたい。。。

そんなキモチで。

 

そんな布を切る時、「切らせて貰います」と心の中で呟いてから切っている。

失敗したくない、という一心で色々自分の中で確認していることなんだけど。

でも、何の考えも感じ方もないまま、無造作にジャキジャキとは切れない。。。

 

そういえば、木を切る職業の人の話しで興味深いものがあったなと思い出す。

法隆寺の西岡棟梁のことが書かれた本(「木のいのち、木のこころ」だったと思う)だったと思う。。。

その本の中に、

江戸時代に、薩摩藩が幕府へ年貢として献上するために、

屋久島の縄文杉を伐採することを命じられた樵衆は、

樹齢何百年、2千年とかの大木を伐採する前日に、

木の根元に斧を立て掛けて切り倒すことを縄文杉に伝えておいたという話しがあった(ように思う)。

翌朝、大木に立て掛けた斧が倒れてたら、その木は切らずにおいたのだとか。。。

物言わぬ木だけれど、何百年、何千年も生きている生命なのだから、

そういうイノチを大事にしてたんだなあと。。。

それを読んでから、植木の剪定や雑草の手入れをするときは、

「切るよ」とか「抜きますよ」とか、心の中で伝えてからするようにしたりしている。。。


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